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2019年04月19日 
散策

地図にない地名の町を探しに行ったら、忙しい日々に追われて見失っていたものが見つかった。

長浜駅のバス停より八幡泉町を探しに行く

みなさんはじめまして!角(スミ)です。

普段は、材木屋のセガレとして木にたずさわる仕事を模索しながら、長浜市地域おこし協力隊としての活動をしています。

2年前に長浜市へ引っ越してきて、“長浜の「地名」”について、気になることがあったので、ナガジンに登場することになりました。

気になる「地名」というのがコレです。

湖国バス八幡泉町のバス停留所

バス停に表示されている
『八幡泉町(やわたいずみちょう)』です。

八幡が付く地名は、日本中どこにでもありますが、↓場所はココ。

そもそもこの「八幡泉町」が気になったのは、以前この近くに住んでいた時のこと。

当時の私は車を持っていなかったので、移動手段としてバスを使うことがありました。

引っ越してきたばかりで、はじめて経験する長浜の冬は想像以上に厳しく、寒さを耐えながらバスを待っている間、違和感を覚えました。

目の前のバス停には
『八幡泉(やわたいずみ)町』

なのに、

頭上の信号の標識には
『八幡東(やわたひがし)町』

ん?

ほとんど同じ場所なのに「バス停の名前」と「信号機横の標識」では、地名が違うのはなんで!?

バス停の名前は八幡“泉”町なのに、信号の隣にある標識の地名は、八幡“東”町なんで名前が違うの???

最新の地図には、

『「八幡泉町」という地名は、バス停の他に見当たりません。』

真っ先に思い出したのは、近所のこの看板。

長坂駅前というのは誤植。正しくは長浜駅前

『“長坂駅前”というのはミスプリントで、正しくは“長浜駅前”』です。

もしかして、バス停の表示も八幡“東”と“泉”のミスプリントなのか?バス会社の表記ミスならまだしも、昔は町はあったけど、闇の大きな力で町ごと消滅されてしまったのではないだろうか…。

気になりつつも、ずっと頭のスミに閉まっておいたのです。

こんなエピソードをナガジンに話したところ、『それオモロいや〜ん!探ってみよう〜ねぇ〜ねぇ〜』としつこく食いつかれてしまい、今回は「八幡泉町」のバス停付近を歩き、地名の謎を探ることになりました。

地図にない幻の八幡泉町を目指して

長浜駅のバス停からバスに乗って八幡泉町へいく

まずやってきたのは長浜駅。

せっかくなので目的地の「八幡泉町」まで、バスを使って向かいましょう。

八幡泉町のバス停を目指して

目的地は長浜駅から7つ目のココです。

バスに慣れていないので、路線をしっかり確認しておきます。

3番のりばの近江長岡駅行きに乗ればよいということがわかりました

③番のりばの近江長岡駅行きのバス発着所で待つことに。

日中は1時間に1本程度の運行なので、時刻表はあらかじめ調べておきました。

僕は旅人バスに乗ります。

しばらく待つとバスがやってきました。

長浜駅から10分も経たないうちに、八幡泉町に到着

「八幡泉町」まで乗車時間は10分ほどです。

ボタンを押すこの瞬間が、バスの楽しみだったりする

バスを降りる前にボタンを押すこの瞬間が、バスの楽しみだったりしませんか?

八幡泉町のバス停に着きました

(湖国バス 長浜駅ー八幡泉町 ¥180)

「八幡泉町」のバス停に到着しました。久しぶりのバス停に対面して気持ちが高まります。「“イズミ”、ただいま。」

会いたかったバス停

このバス停の向こう側に…

県道八幡東町の交差点が目に入る

「県道八幡東町」の名前が目に止まります。

バス会社の担当者が、この“東”を“泉”に誤植してそのままにしまったのでは?という、ユニークな結末を期待しつつも、町を歩けば「八幡泉町」の秘密がひょっこり見つかるかもしれないので、これから付近を歩いてみましょう!

八幡泉町の手がかりを探して途方に暮れる

長浜の県道八幡東町の交差点

「県道八幡東町」の交差点付近の近くにあった地図から確認しました。

同じ方角で設置されていないので余計に迷うことになってしまう地図

同じ方角で設置されていないので余計に迷ってしまう系の地図

スミズミまで確認しましたが、「八幡泉町」という地名は、特に記載されていないようです。

手当たり次第に、付近を見渡してみましょう。

自動販売機をチェック!

自動販売機をチェック

おつりもしっかりチェック!

機種によってはこのように住所が書いてあります。

自動販売機の住所

ここの住所は「長浜市八幡東町450」

郵便ポストもチェック!

ポストの住所もチェック

「長浜市八幡東町622-9」

公衆電話もチェック!

電話ボックス内の住所もチェック

久しぶりの電話ボックスに入ってなぜか笑顔に。

公衆電話の住所もチェック

「長浜市八幡東町428-1」

どれも住所は「八幡東」です。

「八幡泉町」のバス停は目の前なのになぜ?

うーんどうしようか…。

公園のブランコで遊ぶ大人

何か手がかりになるものはないかな…。

ここまでの収穫はなし、高いところに登れば何か見えるかも!

やっぱり歩くしかないな…。
気を取り直してまた歩きます。

川沿いの道なき道を歩き

道なき道を歩き…

家なき門をくぐり

家なき門をくぐり…

長浜市宮司町の小川製菓で買ったいちご大福を頬張る

長浜市宮司町にある小川製菓さん

昔ながらの和菓子屋さんに立ち寄って…

長浜市宮司町の小川製菓で買ったいちご大福を頬張る

いちご大福をほお張る。すいません、途方に暮れていました。

和菓子屋の店主さんにこの辺りで「八幡泉町」という地名を探してると話したところ。

「昔はそう呼んでいたね〜。」と有力情報を入手。やはり八幡泉町は存在しました。

ちょっとやる気が戻ってきたのと、バス停から離れてしまったので引き返します。

ずっと探していた“イズミ”は突然あらわれる

今度は、ちょっと脇道へ入ってみましょう。

路地が蛇行し、水道管が埋設されているので、昔は小川だったのかもしれません。

コンビニの脇にある、1人通れる程度の細い路地へ。

マンホールがあることは下は空洞

ここ、すごく細い道なのにマンホールがある。水道管が埋設されているから、ひょっとしたら昔は小川だったのかもしれないな。

と、そんなことを考えながら路地を抜けて、住宅地へと進みます。

住宅地に入ると蛇行した路地がいくつも見当たりました。

住宅地に入ると、不自然に蛇行した道がいくつも見当たりました。

もしかすると昔この道は川だったかもしれない

「あれ、この道って、元々は川じゃないのかな?」

付近をよく調べてみると、これは…!

電信柱に書いてあったイズミ

「イズミ!」

探していた“イズミ”がありました。

八幡泉の手掛かりを発見して、筆者のテンションも最高潮

電信柱には地名が記載されていることが多々あります。

「八幡泉町」の「イズミ」と考えて間違いないな…!

ついに手掛かりを発見して、私のテンションも最高潮です。

電信柱に書いてあったイズミ

ちなみに、となりの電信柱も同様に「イズミ」の表記。

どうやら、この一帯が「八幡泉町」のエリアのようです。

バス会社による表記ミスではなく、旧町名だったんですね。

そうとわかれば、「イズミ」と表記されている電信柱を辿って、エリアの輪郭をつかみたくなります。周辺を探索しましょう。

この電信柱も「イズミ」

電信柱に書いてあったNTTイズミ

ここも「イズミ」

電信柱に書いてあったNTTイズミ

こんなにも「イズミ〜ン!」

電信柱に泉の文字が書いてある

漢字の「泉」まで!

ザッと電信柱を調べただけでもこの範囲に。

イズミの名前がついた電柱のおおよその範囲

歩いていると、あることに気づきました。

『そういえば、さっきからずっと水の流れる音が聞こえてくる』

「八幡泉町」のエリアを歩いている間、どこからともなく、“せせらぎの音”が聞こえてくるのです。

ふと、民家の敷地内に目をやると、井戸がありました。

住宅地の中に井戸がたくさん

ずっと水が湧き出ているようです。

住宅街のどこからか水の音が聞こえてくる

注意して住宅街を歩くと、同じような光景がいくつもあることに気がつきました。

八幡東あたりは井戸がたくさんある

この町の民家は、

どれも現役のようで、長浜には井戸のある光景が残っている

どこの家庭も井戸だらけ。

井戸のある暮らし

湧き水があるのでしょう、どれも現役のようです。長浜に井戸のある光景が残っていて、思わぬ町の特徴が見えました。

『八幡泉町は、八幡東町になった今も井戸水が家々の軒先に存在し、せせらぎの音が静かにひびきわたる特徴的な町並みが残っていました。』

八幡泉町は、むかし長浜にあった湧水地をあらわす地名だった

これにて一件落着か、スタート地点の「県道八幡東町」交差点に戻ってきました。

長浜市内の県道八幡東町の交差点

ん?

あれ?

「ビジネスホテルいずみ」

ビジネスホテルいずみの看板を発見

こんなに大きな「イズミ〜ン!」

ビジネスホテルいずみ

あっさり見逃していました。

これまた「八幡泉町」の手がかり!
なんと、スタート地点のバス停の目の前に、「八幡泉町」の手掛かりがありました。

長浜のビジネスホテルいずみ

ビジネスホテルいずみ

ホテルを訪ねてフロントの方にお話を伺ったところ、地元の人間ではないので、詳しいことはわかならいがと前置きがあった上で、

オーナーの名前が泉さんと言うことではなく、おそらく地名からついたもの。ビジネスホテルいずみの建物よりも南側の地域の方に聞くと良いかもしれません。

と丁寧に教えていただきました。

やはり「ビジネスホテルいずみ」の由来は地名の「イズミ」でした。

頭上の看板にまったく気づかず、不覚です。
下ばかり向いていないで、上を向いて歩かないと…。

その後、図書館で調べてみた

バス停との2ショットでこんなに笑顔になれる人は珍しい

↑バス停との2ショットに弾けるスマイル。

このあと図書館に行き、長浜の地名に関する書籍をあたってみました。
すると、

『泉、清水、何々井などの地名はいずれも水に関係するものである。この内、泉と清水は文字通り湧水地をあらわしている場合が多く…』

(長浜の「歴史」 発行:長浜北高等学校 歴史部より一部引用)

とのこと。

「八幡泉町」は、文字通り湧水地をあらわす由緒ある地名だったのです。

さらに、図書館で、1983年(昭和58年)の長浜市の地図を見せてもらったところ、「八幡泉町」の町名が地図に記載されていました。

近江鉄道株式会社自動車部に問い合わせてみた

バス停を管理する会社にお問い合わせ中

↑この時は、おばあちゃんと話してます。

いっそのこと聞いてみようと、バス停を管理されている近江鉄道株式会社自動車部に問い合わせたところ、以下の回答をいただきました。

バス停名が「八幡泉町」となった経緯には理由があるようです。

こちらは『推測も含みますが』とのことですが、

・「八幡泉町」停留所はその昔「泉町(いずみちょう)」停留所だった。

・しかし昭和50~60年頃に、近くを走るバス路線・浅井線に「泉町(いずみまち)」という停留所が新しくできた。

・読み方は違うが、“泉町”という漢字が被ってしまうため、先に泉町を名乗っていた「泉町(いずみちょう)」が、「八幡泉町」に改名した。

ご丁寧に対応してくださり感謝の気持ちでいっぱいです。(バス会社によるミスプリントを疑ってしまい失礼しました。)

日常のちょっとした謎を、こうしてじっくりと深めたのはいつぶりでしょう。せわしない日々を過ごしていると、わからないことはついついWebですぐ検索してしまいます。八幡泉町の謎は、目の前の現実のおもしろさと奥深さを教えてくれました。

これにて、「八幡泉町」エリアの散策は閉幕です。

せっかくなので交差点の目の前にある金沢でかねた寿司で、贅沢なランチを食べて解散することにします。

金沢でかねた寿司のランチはかなりお得

ナガジンの経費です。

歩き尽くしたあとのランチ最高です!お寿司うまっ

スミクン
これを書いた人

スミ

おととし長浜市にやってきた新参者。今回、はじめてのWebライティング。ナガジンで記事を書いたことは平成最後の貴重な経験になりました。

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今回はスミくんとイズミについて散策しましたが、ここまで読んでくれたあなた自身が楽しい・面白いと思うことや興味のあるものをブログ記事にしてみませんか?気になることを一緒に調べて、ナガジンで発表してみましょう〜!詳しくはこちらからお問い合わせください。お待ちしております。

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