北国街道(ほっこくかいどう)を歩く旅。
前回は鳥居本(滋賀県彦根市)から出発し、北国街道米原宿を越え、長浜市の南の玄関口でもある“田村”まで北上してきました。
●鳥居本・米原から田村まで(1)
北国街道について
北国街道は、中山道の鳥居本(とりいもと)から分岐し、琵琶湖東岸を北上し北陸方面へとつながる道です。
※近江北国街道中絵巻(近江歴史回廊)を参考に歩いてます。
※北国街道を外れて寄り道もしますので、実際の道と異なる箇所がございます。
「北国街道をただひたすら歩こう!」と言う単純な理由ではじまった旅ですが、古の街道の魅力に少しずつ取り憑かれながら旅が続きます。
田村から長浜へ北国街道を歩く
旅はいよいよ長浜市へ入り、まず最初に北国街道(旧国道8号線)沿いで見えてくるのが田村神社です。
名称 | 田村神社 |
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住所 | 滋賀県長浜市田村町733 |
アクセス | JR北陸線田村駅より徒歩約5分程度 |
立派な神社ですね。せっかくなのでお詣りをさせてもらいましょう。
田村神社でお詣りをしたら、さぁ出発です。
旧国道8号線沿いを少し歩いたら道を東へ入っていきます。
立派な鳥居をくぐり参道を歩いて行くと奥に社がありました。
北国街道を歩いていると神社やお地蔵さまをたくさん見かけます。
ほら!こんなところにも小さなお地蔵さまが。
神社やお地蔵さんがおられるという事は、古い街道沿いの証拠と言っても過言ではありません。
国指定史跡「下坂氏館跡(しもさかしやかたあと)」
長浜市下坂中町まで歩いてきました。
ここは北近江の戦国大名・浅井長政公の家臣であった下坂氏のお屋敷が残されています。
江戸時代に建立された主屋や本堂のほか、土塁・お堀といった屋敷構えについては、戦国期のまま伝存され、平地の城跡をいまも見ることができます。
下坂氏の菩提寺です。お屋敷の敷地内に菩提寺があるのは、全国的に例のないとても珍しい史跡です。
国指定史跡 下坂氏館跡(しもさかしやかたあと)について
下坂氏館は室町時代初めから戦国時代まで続く「土豪」「地侍」と呼ばれる「村落領主」の屋敷跡です。
約90メートル四方の土塁と堀に囲まれた城郭遺構が残り、建物は江戸時代の建造ですが、戦国時代を思わせる主屋や門が残っています。これほど良好に戦国時代の屋敷構えが残っている遺構は全国的に見ても例がなく、国史跡に指定されています。
名称 | 下坂氏館跡(しもさかしやかたあと) |
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住所 | 滋賀県長浜市下坂中町178番地 |
開館日 | 土曜日・日曜日・祝日 ※12月1日〜2月末日は休館 |
開館時間 | 午前9時〜午後4時 ※入館受付は午後3時30分まで |
入館料 | <個人> 大人(高校生以上)/ 300円 小・中学生 / 150円 <団体(20名以上)> 大人(高校生以上)/ 250円 小・中学生 / 130円 |
アクセス | JR北陸線田村駅より徒歩約20分 北陸自動車道長浜ICから車で約15分 |
駐車場 | あり |
下坂氏館跡は後日改めて行ってみたいですね。北国街道をひたすら歩きましょう。
なにやら大きな石碑がありますよ。
北国街道にはこういった道標(どうひょう)がいまも点在しています。
江戸時代から変わらず北国街道沿いに所在する道標はとても貴重です。
その中でも幕末の安政五年(1858年)に建てられたこの道標は、文字の彫りが明確でとても珍しいものです。
鳥居本からひたすら北国街道を北上してきましたが、ここではじめて琵琶湖を見ることができました。
さいかちの木
昔はここ長浜市下坂浜町から田村までの間に“さいかちの木”が多く茂っていたことから、この付近は“さいかち浜”と呼ばれていました。
いまはこの一本だけが保存されています。何気ない木一本からも歴史が学べますね。
名称 | さいかちの木 |
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住所 | 滋賀県長浜市下坂浜町251 |
アクセス | JR北陸線田村駅より車で約5分 |
さいかちの木のすぐ近くには、平安山良疇寺(りょうちゅうじ)さんというお寺があります。
長浜びわこ大仏(平安山良疇寺)
びわ湖の湖岸道路沿いにある「長浜びわこ大仏」です。
びわ湖に背を向けて立つ、大仏の迫力に圧倒されますよ。(高さ約28m)
ちなみにこちらの青銅製の大仏は2代目(1994年建立)です。
名称 | 長浜びわこ大仏(平安山良疇寺) |
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住所 | 滋賀県長浜市下坂浜町86 |
アクセス | JR北陸線長浜駅より徒歩約20分 車で約5分 |
駐車場 | あり |
平方天満宮の犬塚
こんなところに神社がありました。少し木陰で休ませてもらいましょう。
「犬塚はこの奥」←こんな看板を見て気にならないわけがない。
看板の説明書きを読んでみると、どうやらこの犬塚を触った手で、歯の痛むところを撫でると痛みが止まるという伝説があると書かれています。
名称 | 平方天満宮内の犬塚 |
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住所 | 滋賀県長浜市平方町728 |
アクセス | JR北陸線長浜駅より徒歩約20分程度 |
駐車場 | なし |
北国街道を歩く旅はいよいよ長浜宿へ
いよいよ北国街道の長浜宿です。長浜駅に近づくにつれ建物が増えていき、すっかり宿場町の景観に変わりました。
橋の上から伊吹山が見えてとても良い景色ですね。
ここまで来ると、お店も増えてます。
つるやパン まるい食パン専門店
“サラダパン”でお馴染みの、つるやさんの丸い食パンのお店です。
写真はまるい食パンに、ハムと濃厚チーズソースをのせたハム焼きち〜ずトーストですが、この他にも、たまごトーストや、オムそばといったいろんな種類の丸いサンドを用意されています。
大人気の丸い食パンはもちろん!かわいいパッケージのラスクもあるので、長浜のお土産にするときっと喜ばれますよ!
店名 | つるやパン まるい食パン専門店 |
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住所 | 滋賀県長浜市朝日町15-31 |
電話 | 0749-62-5926 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | 水曜日 |
アクセス | JR北陸線長浜駅より徒歩約4分 |
駐車場 | あり(お店の斜め向かいと裏にあります。) |
URL | まるい食パン専門店 |
長浜タワービル
ついに長浜駅の前通りまでたどり着きました!
駅前通り沿いにある昭和レトロな5階建てのビル「長浜タワー」です。
壁面には「NAGAHAMA TOWER BILL」スペル間違いなんてご愛嬌。(※正しくは、BUILDING)
子供の頃の記憶なので定かではありませんが、確かビルの上部にバラの飾りがあったような・・・。
さて、ここからは長浜の観光スポット「黒壁スクエア」へ入りますよ。
黒壁スクエア
北国街道は黒壁スクエアの中を南北に通っており、街道沿いには江戸・明治時代の建築物を活かしたお店が立ち並びます。
北国街道 安藤家(あんどうけ)【休館中】
長浜市にある歴史的建造物です。北国街道 安藤家(あんどうけ)です。安藤家は豊臣秀吉公がこの長浜に城下を作った際に、町の自治を委ねられた代表の10人のうちの一人として活躍されました。
庭園にある期間限定公開の「小蘭亭」(しょうらんてい)は北大路魯山人の代表作として知られ、また大広間では最高傑作と言われる刻字看板「呉服」が保存されています。
名称 | 北国街道 安藤家【休館中】 |
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住所 | 滋賀県長浜市元浜町8-24 |
開館時間 | ー |
入館料 | ー |
黒壁ガラス館
黒壁ガラス館の前にも道標を発見しました!
明治33年(1900年)に銀行として建てられたこちらの洋館は、町のシンボル的な建物です。現在は黒壁ガラス館として、ガラス工芸品やアクセサリーなどが販売されています。
店名 | 黒壁ガラス館 |
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住所 | 滋賀県長浜市元浜町12-38 |
電話 | 0749-65-2330 |
営業時間 | 10:00〜17:00 |
定休日 | ー ※営業時間や定休日については、急遽変更となる場合がございます。 |
こんな外灯にも「北国街道」の文字が。
北国街道長浜宿の北の玄関口にあるこの石灯籠の灯は、旅人の目印だったと書かれています。
ひっそりとした細い路地の先には、
お社がありました。
まだまだ続くよ北国街道を歩く旅
はい!今回はここまで。
北国街道を歩く旅は、鳥居本(彦根市)から長浜の黒壁スクエアまで歩きました。
普段は車や電車で通り過ぎる道ですが、歩くことで見えてくるものが確実にあります。
果たして滋賀県北部の木之本まで、辿り着く事はできるのでしょうか!?
次回の【北国街道をゆく〜長浜-河毛編〜】に続きます。乞うご期待!